海を毎日のように眺めていた
何かが昨日と違うという確信が欲しかったから
波の色でも空の色でも違うことさえあればよかった
それだけで安堵してしまっていた
振り回されてばかりで
損をするのは自分ばかりで
一人、部屋で泣いていたこともきっと誰も知らないまま
悲しみの涙は雨に似ていた
自由に動くことも出来ぬままで
意思を尊重されるようなこともない日々は
奥底に黒い影を映した
陰鬱とした気分はなかなか晴れてはくれなくて
自ら刃で切りつけて傷つけた
痛みがようやく現実を意識させた
赤い々インクのような色が作り物めいていた
場にそぐわないチープな演出の様に鮮やかな色を残した